昨夜(8/8)、東京オリンピック2020が閉幕しました。
オリンピックの開会式と閉会式といえば、見ている者をワクワクさせる華やかなエンターテインメントの連続という印象があります。
しかし、東京オリンピック2020では、そのような要素が感じられませんでした。言い換えると、ほとんどの演出が空回りだったというべきか・・・
開会式も酷評されましたが、正直に言うと、閉会式も残念の一言。一部には「ひどい」という書き込みもある程でした。
これを企画した演出家が、何を伝えようとしたのか、見ている側からすれば全く意味不明・・・
テレビの解説者が、「これは東京の日常を表現したものです。」と語った演出も、「だから何?」程度にしか思えませんでした。
その後、女優のOSさんと子供たちが出てきて、日本語で宮沢賢治の「星めぐりの歌」を歌いました。平和への願いや感謝など、「祈り」の思いを込めた演出だったそうですが、これも画面からは何も伝わるものはありませんでした。
日本人の私にも意味不明なのですから、世界中の人たちにこの演出の意図が伝わったわけがありません。これでは、一部の「ひどい」という酷評も、甘んじて受け入れなければならないかもしれません。
私の妻は外国人ですが、終始キョトンとした様子でした。
あまりに日本的な要素だけを発信しても、受け取る側は困惑するだけという証明にもなりました。
発信する側の事情を全面的に打ち出したメッセージと、受け取る側の理解に配慮したメッセージでは根本的に異なります。前者が受け入れられないのは当然かもしれません。
残念な事に、東京五輪2020開会式および閉会式の演出は、日本人にも外国人にも意味不明なものになってしまったようです。
今回の東京五輪は、コロナ禍での開催となり、全体の運営が急遽変更を余儀なくされました。この不運が、随所に大きく影響したことは事実でしょう。
アスリートたちの真剣勝負は、多くの感動を呼びました。やはり、東京オリンピック2020は開催してよかったと、私個人的には思っています。
もし、コロナが無くて、予定通り2020年に開催されていたなら、本来の東京オリンピック2020は、五輪史に残るような素晴らしいスポーツ祭典となったに違いありません。
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