子供は、4歳の女の子。
先日、「怒る」と「叱る」の違いを見誤ると、事態を悪化させることを学びました。
4歳ともなれば、親が言ったことに反論もします。反論しないまでも、すんなり言うことを聞いてくれない事も頻繁にあります。
そんな時、「どうして言う事が聞けないの!」と、ちょっと声を荒げてしまうことがあります。
そんな事を言う自分がいかに感情的になっているのか、自分で自分を判断するのは困難です。
しかし、人は他人の言動については、実に冷静に分析するものです。
先日、妻が子供に声を荒げていました。もちろん、非があるのは子供。寝る前におもちゃを片付けるお約束を守れなかったので、それを妻がとがめたのです。
妻も少々機嫌が悪かったのだと思います。子供が「ママなんか嫌い!」と言い放ったもので、妻は、手を上げて叩くふりをしたのです。
こうなると、子供は、片付けをするどころか、おもちゃを投げてしまいました。そして、泣きながら「パパ~!」と言って私のところへ飛び突いて来たのです。
あの状況で、妻は明らかに「怒って」いました。言う事を聞かない子供にいら立ち、感情的に腹を立ててしまったのです。だから、言う事を聞かせるために手を上げて子供を威嚇したのでしょう。
ありがちな光景といえば、ありがちです。(良いことではありませんが・・・)
私は状況が把握できたので、泣いている子供にゆっくりとした口調で言ったのです。
「なんで、ママがああいう風に言ったかわかる?〇〇ちゃんが、お片付けをしなかったからじゃない?お約束だったでしょ。」
子供は泣きながらですが、「うん、うん」とうなずいています。
「そしたら、まず、おもちゃを片付けようか。」
そしたら、子供は、すんなりおもちゃを片付け始めたのです。
まぁ、今回の件は、私の後出しジャンケンでしたが、私と妻が逆の立場になっていた可能性は充分にありました。
「怒る」は、「おこる」だけではなく「いかる」とも読めます。「腹を立てる・立腹する・憤慨する」という意味です。
「叱る(しかる)」は、「相手の非を指摘、説明し、注意を与える」の意。
「叱る」という行為は、腹を立てなくとも成立します。だから、「優しく冷静に叱る」ことができます。
子育ての範疇では、子供の成長を促すことが前提です。
「怒る」は、自分が腹を立てているのであって、相手を思いやる気持ちが無くとも成立します。故に、「優しく冷静に怒る」という行為は存在しません。
私なりの解釈ですが、子育てでは、「怒る」と「叱る」を区別するのは忍耐と愛情。
言葉で言うのは簡単ですが、これを実践してこそ親なのかなと思います。
子育てって、長い道のりです。