『妻の飯がマズくて離婚したい』という4コマ漫画が話題になっています。
私も第1話から最終第30話まで読みましたが、夫婦のあり方を凝縮したような作品だと思います。
夫婦といえども、2つの異なる人格。生まれ育ってきた生活環境が、成人になってからの価値観に大きな影響を及ぼす事実。
毎回たった4コマの漫画の中で、夫婦間の価値観の違いを描き出せたものだと感心しました。
奥さんである「ミナミさん」は、料理が苦手で嫌い。でも、忙しい中、家族の為に、とりあえず料理を作ります。ミナミさんの口癖は「食事なんて、お腹に入ればみんな同じ」。
こうやって作った味気ない食事は、子供たちからも「給食の方が美味しい」と言われる始末。
実は、ミナミさんの母親も料理が苦手で、「食事なんて、お腹に入ればみんな同じ」という価値観だったのです。
夫であるアツシさんは、妻ミナミさんの「食事なんて、お腹に入ればみんな同じ」と食事を軽視する価値観にいつしか我慢できなくなります。
アツシさんは、食事について「新しい料理を楽しんだり、お腹の中に入る前に、五感で料理を楽しみたい。美味しいものを食べることは、人生の楽しみの一つ。」と主張します。
そして、ミナミさんに対して「正直、ミナミの作る料理は美味しくない」と言い放つのでした。
ミナミさんは、「忙しい中、わざわざ作ってあげているのに!」と激怒します。
その後、夫婦仲はこじれて、ついには離婚を考えることに・・・
これ程に極端でなくても、この事案と似たような経験したことのある夫婦は少なくないと推測します。
この作品の完結に近いエピソードで、ミナミさんは友人から諭されます。
「料理がマズいだけで離婚を切り出すのなら、とっくに離婚されてるはず。夫は、料理が苦手なあなたをここまでずっと受け入れてきた。逆に、料理を楽しみたいという夫の気持ちを、あなたは受け入れたことがあるの?」
相手の価値観にも耳を傾けるって、心に余裕が無ければなかなかできませんが、夫婦間には必要不可欠ですよね。
私の奥さんも、料理上手では決してありません。現実には、「え~、これを食べるわけ?」という場合も無きにしも非ずです。
しかし、私は、文句を言うなら自分で作るタイプ。当然、妻もそう思うでしょう。また、妻も仕事をしていますから、妻の食事に対して文句はほぼ言いません。妻が作れなければ、外食すればいいだけですから。
幸いにも、私の妻はミナミさんのように「食事なんて、お腹に入ればみんな同じ」のような価値観は持ち合わせていません。
むしろ、私と同じく、「美味しいものを食べると幸せな気分になれる」と考える方です。
『妻の飯がマズくて離婚したい』では、料理を例としてストーリーが展開していますが、料理を家事などに置き換えれば、どの夫婦にもあるあるのストーリーだと思います。
夫婦のあり方に問題提起をする『妻の飯がマズくて離婚したい』。
毎回4コマの中に意義深い価値観が含まれていますから、どのような夫婦も一度読んでみることをおすすめします!